星読み絵描き

もとっちノート


『Spotlight(スポットライト)』

最近、部屋の片付けをしていて、昔々バンド活動をがんばっていた頃のお手製のDVDを、押し入れの片隅から発掘したんです。

そこに記録されていたのは「黒歴史」と自分では思っていて、もう乗り越えたはずの、でもずっと直視できなかった青春の燃え殻。

私はギターボーカルを担当していたんですね。

曲を書いて、ギターを弾いて歌ってました。

バンドメンバーは、私の他にもう二人。

ベースやサイドギター等、いろいろな楽器を担当してくれるT君と、ドラムのK君の3名でバンドをやっていました。

そのバンドは学生時代が終わるタイミングで、空中分解してしまったのですが、映像を見ながら、あの時メンバーに抱いていた気持ちに、あらためて向き合うことになりました。

私は、その場のひらめきで演奏する事を好むタイプで、今まで誰も聞いた事がない様な音楽を作りたい、と常々思っていました。

型にはまらない音楽を演奏することに、かっこよさを感じていました。

それに対して、音楽を理論で考えていて、その場のノリより、しっかり楽曲を作り込む事を私に要求してきて、いつも私と衝突していたT君。

私的には、もっと変則的なビートを叩いて欲しくて、演奏に対して物足りなさを感じていたK君。

長い年月が立って、今の自分の目線で映像に残った演奏を見ると、私が一番ダメダメでした、、OMG!(笑)

本当にごめんよー!!と、素直に思っちゃいましたね。。

私の独りよがりなプレイを、お客さんが聴けるレベルになんとか整えてくれていたのは、理屈っぽいT君の、職人ワザの様な演奏でした。

私のヨレたリズムを、包み込むように立て直してくれていたのは、基本に忠実なK君のドラミングでした。

そしてさらに映像には、ゲストボーカルを迎えて、私たちのバンドがバックバンドとして演奏している場面も映し出されていたのですが、その時が一番バンドが輝いていました。

良いグルーヴが出ていて、音楽の化学反応が起きていていました。

演奏とお客さんが一体となって、その時会場が最高の瞬間を迎えた事が、映像に記録されていました。

「ガーン。。!」という感じですが、これが冷静になって「黒歴史」の扉を開いた時に、見えてきた真実でした。

どれだけ私の主観は歪んでいたんでしょうね。。

スポットライトを自分が浴びて輝いているつもりで、その実みんなに、「これでもか!」というくらい持ち上げてもらって、支えてもらっていたんです。

そして、そのみんなの輪の中に入って、ゲストのために演奏している時が、一番良い演奏ができていたんです。

獅子座の心得

なんでこんな話をしているかというと、今回ご紹介する「星読み絵画」のテーマは「獅子座」だからです。

「獅子座」という星座は「自己表現」を象徴する星座です。

自分の創造性を発揮して、ドラマチックに自分を外に向かって表現する、そういう性質を表しています。

誰の中にも人生の中で「獅子座」を体験する時期があるのだと、私は思います。

その季節は熱に浮かされる様に、自分を表現したい!という気持ちに突き動かされるのですが、たとえ転んだとしても、誰の関心を引けなかったとしても、その情熱を止めない方が良いと、私は思います。

(きっと何処かで見てくれている人がいます。)

「獅子座」のエネルギーが自分の中に湧き上がってきたタイミングで、それを発揮して、外に出してあげることは、とても重要なことだと思います。

今までの世の中って、それが抑圧されがちな社会だったと思うんです。

多くの人にとって、自由に創造性を発揮することが許されるのは、子供時代だけで。

大人になってしまったらもう、それは選ばれし者だけの特権で。

その他の人には、観客席や消費者としての席があてがわれているだけで。

そんな一方的な構図によって、それぞれが持つ個性的な感性の、自然な発露が抑えこまれてきてしまった様に感じます。

でも、あえて言っちゃいますよ!

人間の本質は、皆アーティストなんです。

働くことや食べることと同じくらい、自分の内側にやってきたものを表現することは自然な事なんです。

詩や文章にしたり、音楽にしたり、アートにしたり、ダンスにしたり。

本当は、アートの懐って、どんな人でも受け入れてくれるくらい広いんです。

他人の目を気にしない、子供の描く絵の素晴らしさや。

下手かも知れないけど、心をこめて一生懸命に歌う人だけが持つ魔法や。

言葉に上手くできない気持ちを、それでもなんとか表現しようとした時に出る、不器用な言葉の突破力や。

アートの世界は、不思議な魔法に満ち満ちているんです。

誰でもその気になったら、いますぐに参加できるものなんです。

それができずに、自分の内側にエネルギーを押しとどめて、苦しい思いをしている人を、今まで何人も目にしてきました。

踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損」という有名な阿波踊りのフレーズがありますが、人生まさにそれだと思います。

そのタイミングが来たら、自分を輝かせることを、躊躇する必要なんてないんです。

でも、最初に私のバンドの経験(失敗談)を読んでいただいた通り、「獅子座」のエネルギーが強く出ている時、人は自分しか見えなくなる傾向があります。

周囲の人が支えてくれるからこそ、自分が輝ける、ということを忘れちゃだめなんですね。

スポットライトは、順繰り順繰り回っていきます。

今輝いている人も、いつか支える側に回る時がくるし、支えている側の人がステージに上がることもあるでしょう。

「獅子座」の季節が訪れた人が輝けるのは、それを支えてくれる人や、その表現を受けとってくれる人がいるからこそなんです。

それを忘れずに、その時を楽しめたら最高ですね。

作品のイメージ

この作品、可愛いでしょ?

作者的にも目が合うと、思わず顔がほころぶような、そんな作品に仕上がりました。

「獅子座」のエネルギーが強い方への贈り物、として描かせていただいた作品なんですけど、とても前向きなパワーのある作品になったなーと思っています。

スポットライトを浴びている天使が持っているのは「魔法の笛」です。

「獅子座」のエネルギーと、周囲の人を気遣える優しさ。

それを明るい色調の中に、表現してみました。

この作品をオーダーくださったMさんに、あらためて感謝しています!

Thanks!



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