「海辺のハーピスト Seaside Harpist」
最近とある場所で、サンゴが生息している海を見たんです。
その場所は、人の手があまり入っていない海で、ちょっと秘境めいた雰囲気を感じる場所でした。
海水の透明度も高くて、魚がたくさん見れる場所だったので、ゴツゴツした岩場の上から、色とりどりの魚たちが泳いでいくのを、時間を忘れるくらい眺めていました。
遠浅の海だったので、行けるところまで行ってみようと思って、沖に向かって岩の上を歩いていた時、海中に大きなサンゴを見つけました。
それはそれは、とても大きな、木の切り株みたいなピンク色のサンゴ。周囲にはたくさんの小さな魚たちが、ゆらゆら泳いでいました。
その光景を見た時、自分でもわけがわからないんですけど、不意に涙があふれてきたんです。
心が勝手に共振したのかも知れません。
「母なる海に、裸の心がそっと抱かれている」そう表現する以外、言葉が見つからないような感覚を感じました。
しばらく涙が止まりませんでした。
不思議な体験でした。
作品の制作イメージ
今回の作品をオーダーしてくださったYさんは、「情」をとても大切にされる方だということが、星の並びの上に表れていました。
Yさんは太陽星座「蟹座」なのですが、月星座も「水」の星座に分類される「魚座」ということで、まさに「情」が人生の一つのテーマになっている方だと、感じました。
占星術の世界では、「蟹座」という星座は「母性」を象徴するとされています。
私が蟹座の人に対して感じる、「母性」だったり、深い「情」の感覚。
それは、冒頭に書かせていただいた、海のイメージと重なるものなんです。
「陰陽」のバランスで言えば「陰」の部分に触れてくるというか、知らぬ間にそっと自分のそういう部分を包み込んでくれるような、そんな感覚を「蟹座」の方が表現される「情」という感性に感じます。
Yさんとお話を深めていく中で、私が感じる、この蟹座的な「情」の世界を、作品に表現してみたいなーと、思いました。
でも「カニ」を、画面の主役にするのはちょっと難しいなと、、。
それをYさんに伝えたところ、「天使が楽器を演奏している姿で！」というご希望と「ハープ」というアイデアをいただき、描いたのがこの作品です。
蟹が「YEAH！」とダブルピースしているところが、隠れたポイントです！
この作品をオーダーくださったYさんに、感謝です。
Thanks!
