星読み絵描き

もとっちノート


母への葛藤と月星座

母親との関係で、葛藤や苦悩を抱えている方って、多いんじゃないかなと思います。

私に星読みをご依頼いただく方は、40代〜60代の方が中心なのですが、歳を重ねてもなお、母親からの心理的なコントロールに悩んでいる方がいます。

子供時代のお話になると、母親に対する複雑な思いを打ち明けてくださる方が、とても多い印象です。

もちろん、それぞれ家庭環境が違うので、父親に対してコンプレックスを抱く方もいますし、兄弟姉妹にそれを抱く方もいると思います。

ただ星読みを通じて、私が観測してきた範囲で言えば、心の問題の源流をたどっていくと、そこに母親との関係性がある、というケースがとても多いんです。

「自我の自由を勝ち取るために、心の中で立ち向かい、乗り越えるべき存在」

父権的な傾向が強かった昔の時代は、それを「父」が象徴していたのだと思います。

でもいつしか、「サザエさん」の波平さんのような、威厳を持つ、いかにも父権的な父親像は、影を潜めていったと思うんです。

その変わりに「母」との関係性が、心理的なコントロールの舞台に変わっていったのではないかと、個人的に推測しています。

幼少期の人間にとって、最初に愛情を差し向ける相手であり、また生存のための全てを供給してくれる存在が、母です。

だからこそ、その関係性の中に、コントロールが入ってきた時に、複雑な葛藤が生まれるのだと思います。

コントロールの形も、肉体的な抑圧から、言葉や態度による、心理的な支配へと姿が変わっていったのではないかと思うんです。

だからこそ、心の深いところに影響が残ってしまって、大人になってもその束縛が解けずに、苦悩が続いてしまうケースがあるのではないかと思います。

月が象徴するもの

占星術の視点からみると、これと同じ問題をホロスコープの上に、見出す事ができるんです。

占星術の世界で、母や母性を象徴するのは「月」です。

そして「月」はまるで、月の満ち欠けが地球上の生物に影響を与えるように、人の無意識に、潜在的なコントロールを及ぼしています。

自我の自由を勝ち取るためには、「月」の影響を知って、そこから解放される必要があります。

「自分の月星座と、どう向き合いどう付き合っていくか」という命題が、そのまま「潜在意識に刷り込まれた母の影響からどうやって抜け出して、自我の自由を獲得するか」という事に、つながっているんです。

この一点だけでも、占星術が現代社会に対して果たせる大きな役割を感じます。

星を読むことで、深層心理の暗がりに、光を当てる事ができるんです。

仕事と月星座の不思議な関係

月星座が面白いのは、太陽星座のように「自分の星座」として知っている人が少ないのに、なぜか月星座の性質に関係するものを職業にされている方が、多い事なんです。

星読みをしてきた感覚としては、そうでない人の方が少ないんじゃないかと思うくらい、職業の選択と結びついています。

たとえば、「双子座」という星座は、学校の勉強を象徴します。

その双子座を月星座とする方が、学校の先生をされていたり。

「牡牛座」という星座は、味覚の感覚の豊かさを象徴します。

その牡牛座を月星座とする方が、飲食店を経営されていたり。

私も、芸術性を象徴する「魚座」が月星座で、アートを生業にしているので、その一員と言えると思います。

このように不思議なことに、本人が気がつかないうちに、多くの人は「月星座」を生きているんです。

占星術の世界では、この月星座こそが、「幼少期に母親との関係性から作られる性質」と、されているものなんです。

母との関係から、幼い頃に与えられる人格と言っても良いかも知れません。

でも、この性質は、自分で掴み取った性質ではないんですね。

私は私であるという「自我」の実感は、自分で意志を持ってチャレンジして、失敗を乗り越えて掴みとらなければ、得られないものです。

「月星座」は一面では、慣れ親しんだ居心地の良い感覚を与えてくれます。

しかし、そこにとどまっている限り、真の意味で成長することはできないのだと思います。

占星術の世界で、「太陽」は「自我」を表します。

自我の自由を得るには、「太陽星座」を生きるという事が、やはり必要なんです。

、、でも誤解して欲しくないのは「月」が不要だ、という話では全くないんですね。

ホロスコープに表れてくる人生の物語をひも解くと、「月星座」が土台になって、「太陽星座」に向かう道を見出す事ができます。

無駄なことはひとつもない、というのが人間の人生なんだと思います。

周り道で得た経験が、後で自分らしい花を咲かせる為の、下準備になっているんです。

本当、上手い事できているんです。

占星術を通して、私が一番メッセージとして伝えたいことは、「人生は後半からが本番ですよー!」ということです。

「太陽」を生きるのに、遅いことなんてないんです。

気がついた時が、新しい人生のスタートラインなんです。

そのスイッチを入れて、自分の人生という唯一無二の物語に向き合った時、これまで体験してきた葛藤や苦悩も、きっと新しい自分の糧にできるのだと思います。

、、ということで、今回も最後まで読んでくれてありがとー!

Thanks!



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