星読み絵描き

もとっちノート


日々は宝探しのように

自己啓発本や、「自己実現」を説くビジネス書などの影響って、SNSを通じて、薄〜く広〜く浸透していると思うんです。

「成功者になるための10の方法」とか。

「コミュ力を上げるための、有料級の裏ワザ」とか。

占いでさえそうで、「水瓶座時代に淘汰されずに、生き残る方法」とか、そんな風にけっこうなっちゃってると思うんです。

この手の言説の何に違和感を感じるかと言うと、ゴールがひとつしか設定されてなくて、それが「競争で勝つこと」になってしまっていることです。

周囲を出し抜き、人気を得ることだったり。

経済競争でライバルに打ち勝つことだったり。

時代の変化を乗り越えて、生き残ることだったり。

そんな古臭い価値観の上でしか成り立たない、ゴール設定になってしまっているんです。

SNSを開けば、アルゴリズムの川の流れにのっかって、こういう情報がドンブラコと押し寄せてきますので、知らず知らずの間に刷り込まれてしまうと思うんです。

そうすると、自分の人生を他人の人生と無駄に比較したり。

豊かさを勝ち負けで判断したり、そういう意識になっちゃうと思うんです。

自己啓発って良い面もたくさんあると思うんですけど、その弊害も大きくて。

何か目標を立てて、それを達成しなきゃ!夢を持って生きなきゃ!

(今のままの自分ではダメだ)

・・・と、無理に思わされてしまう人が多いと思うんです。

それの何が問題かと言うと…その目標や夢が、社会に刷り込まれた画一的なものになってしまいがちだ、ということなんです。

ゴールに設定している未来って、本当にあなたの望みなの?っていうことです。

ホロスコープを読めば分かるんですけど、ゴールってそれぞれ違っていて、その人専用のオーダーメイドなんです。

むしろ競争から降りることの先に、ゴールがある人もいるし。

今世はスローダウンして、日常生活をゆっくり味わうことが、課題になる人もいるし。

素の自分やダメな自分を、そのまま受け入れることが人生のテーマな人もいるし。

競争ではなく、みんなと手を繋ぐことの先に、ゴールがある人もいます。

ほんと千差万別なんです。

だから、ちまたの上昇志向の自己啓発的なメッセージに、変に煽(あお)られる必要なんて全然ないんです。

私たちは誰とも比べずに、自分自身のゴールに自分の歩幅で向かえばいいんです。

でもそのゴールがなんなのかが分からないから、困っちゃうんだとも思うんですよね…

「星読み」はそんなあなたの助けになれます!と、ここですかさず、ちゃっかりPRしておきますね👍

陰も陽も等しく価値がある

昔、ツイッターに「前を向いて歩いてけば、痛い経験も、心の傷も、未来のあなたの力に変わるよ」

、、というような内容を投稿したことがあるんです。

その時「なんで前向きじゃなきゃ、ダメなの?ポジティブでなきゃダメなの?」ってリプライを送ってきた方がいたんです。

「オイオイ思春期っぽい意見だな…面倒くさいぞっ!」

、、と心の中でツッコんで、その時はスルーしちゃったんです。

でも、この返信がなぜか心にひっかかったんですよね。

後ろ向きな時期だって、人には必要だってことに、薄々気がついてたんでしょうね。

自分もどこかで、自己啓発的な「前向き信仰」に囚われてしまっていたんだと思うんです、数年前までは。

ホロスコープを読むようになってから、見方が変わったんですね。

前向きなエネルギーも、後ろ向きなエネルギーも、元を辿れば同じ一つの生命エネルギーから発していて、その表現の仕方に差があるにすぎない、と思うようになりました。

時計の針を戻して、ネガティブな自分と向き合う時期も。

ポジティブな自分を打ち出して、時計の針を進める時期も。

等しく価値あるものなんです。

結局はバランスで。

陰と陽の間を振り子のように行ったり来たりしながら、私たちは自分の人生体験を、深めていく。

人生はそういう仕組みになっているんだと思うんです。

日々は宝探しのように

この作品をオーダーくださったMさんは、これまで他で何度か占いの鑑定を受けたことがある、という方なんですけど…

いつも「あなたは自分の人生を切り拓くすごいパワーがあるから、なんでもやれるはずだ」的なことを、言われて来たそうです。

それがなんだかしっくりこなくて、私に星読みのご依頼をくださいました。

こういうご依頼って、占星術師としての腕が試されるので、背筋がピーン!と伸びる感じなんですけど…(笑)

私なりにホロスコープを読み解いて、他の鑑定とは、違う答えを導き出させていただきました。

後出しジャンケンみたいな感じになっちゃうので、一概に批判はできないのですが…占い師側に知らず知らずのうちに、自己啓発的な感覚が刷り込まれてしまっていて、鑑定を見誤ることってあると思うんです。

ホロスコープは素直にその人を表現しているのですが、読み手の側が色眼鏡をかけてしまっていると、見えてこないものがあります。

私がMさんのホロスコープから、等身大の日常生活の中に宝物を見つけていく、というテーマを見出しました。

この作品は、そんなMさんの日常が、キラキラ輝きを増していく魔法をかけて仕上げたつもりです。

ところで、アザラシ、かわいいでしょ?

Mさんのオーダーではじめて描きましたけど、アザラシって反則級にかわいい動物ですね!

この作品をオーダーくださったMさんにあらためて感謝してます!

Thanks!



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