現代占星術では、「12星座」に象徴されている「12の性質」は、どんな人の中にも宿されている、と考えます。
「誕生日が7/9だから、私は蟹座。他の星座は関係ない」とは、考えないんです。
星の配置によって、「蟹座の性質が強く出ている人」とか、「獅子座の性質が弱い人」とか、そういう強弱はあります。
でも「12星座」に表されている「12の性質」は、誰の中にもある、普遍的な人格形成の要素だと考えます。
いきなり真面目モードで書いてきちゃったんですけど、ついて来れてますか…?(笑)
雑誌のコラムやSNSで人気の「12星座星占い」だと、「私は獅子座の人」とか「私は蟹座の人」とかって、なっちゃうと思うんですけど、そんなにシンプルな話ではないんですね。
簡単に言うと、「純度100パーセントの獅子座人間です!」みたいな人はどこにもいない、と言うことです。
私たちの性格は「12星座に代表される、12の人格的な要素の配合」によって、出来ているということです。
喫茶店では、いろんな産地や品種のコーヒー豆をブレンドして、そのお店のハウスブレンドを出しますよね、あの感じです。
私たちはそれぞれ、味の異なるブレンドコーヒーなんです。
(雑すぎる説明かもですが…笑🙏)
この12の要素の配合は、ホロスコープを開いてみないと分からないんです。
だから、太陽星座だけで占う「12星座星占い」は、そもそも無理筋なんですよね。(おっと、口が滑ってしまった・・・🤐笑)
すかさずフォローしておくと、あれはエンタメとしてはとても楽しいものですから、横槍(よこやり)を入れるような、ヤボなことをここでするつもりはありません。
でも、実は「血液型占い」のように、自己暗示的に自分から当てはめにいかない限り、しっくりこないと感じる人が多いんじゃないかな、とも思うんです。
そう言う人は、一度ご自身のホロスコープを、開いてみることをおすすめします。
人格形成のステップ
「12星座」は「牡羊座」から始まり、「魚座」で一周します。
この流れを「人格形成のステップ」と捉えると、「12星座」は人間の成長を、時系列で表したモデル、として見ることができます。
この世に産み落とされてから、子供時代を過ごし。
成長して人間関係を学び、社会性を身につけ大人になり。
やがて晩年を迎え人格が深まり、肉体がいつか滅び。
全てを脱ぎ捨てて、また魂の故郷に戻っていく。
そう言う、人間が人生という舞台で体験していくことを、時系列で並べた成長モデルとして、「12星座」を捉えることができるんです。
今回取り上げる「乙女座」は、このモデルで言うと、6番目のステップに当たります。
自分のエゴを押し出す「獅子座」と、パートナーシップを学ぶ「天秤座」の、中間に位置するステップです。
エゴを削ぎ落とし、相手に受け入れられるように自分を磨く、そう言うステップが、「乙女座」的な体験と言えます。
シャンプーした後の猫のように

「乙女座」と言う星座が象徴するのは、「自己改善」のプロセスです。
私たちの人格の中で「乙女座」的な要素が強く働くと、人は「自己否定的な感情」に囚われたり、他人と自分を比較して落ち込んだりします。
シャンプーした後の猫って、驚くほど小さくなるのって知ってますか?
急すぎる例えで、ごめん🙏なんですけど・・・(笑)
普段はふさふさの毛で覆われていて、実際より大きく見えている動物が、水に濡れると、実際の体のラインが見えるわけです。
たいてい、びっくりするほど小さく見えると思うんです。
「乙女座」的な体験って、私の中であのイメージなんです。
肥大化したエゴが、小さくシュッと縮められるような、そんな体験。
「乙女座」の性質が強く出ている方って、自分が出過ぎていないか?、他人に不快に思われていないか?、他人の気持ちを害していないか?
・・・と言う感じで、すごく心配しちゃう人が多いと思うんです。
たいていその心配は、行き過ぎていて。
逆に周囲とコミュニケーションが、上手くいかない要因になってしまったりすることも多々ある、と思うんです。
必要以上に自己評価が低い傾向も、あると思います。
その厳しい評価の目が他人に向くと…これは大変ですね💦
止まらない愚痴になったり、他者への否定的な言動になってしまうことが、あると思います。
でも、それらは全て後から自分にはね返ってくる、と言うことも、無意識レベルでは、分かってやっているようにも思えるんですよね。
深読みすれば、回り回って「自己処罰」的な動機を持った行動にも思えるんです。
現実からのネガティブなフィードバックを、無意識的に求めている節があるのではないか、と思うんです。
ちょっとマゾヒスティックですけどね。
そうやってあの手この手で、自分を改善しようとしている、とも取れるわけです。
こういった傾向で悩んでいたり、自分の中にこうした要素を強く感じる方は、ホロスコープで「自分の乙女座的な要素がどうなっているか」を確認してみると、色々と分かることがあると思います。
お悩みの解決の緒(いとぐち)も、きっとそこにあると思います。
ちょっと先にネガティブな要素を並べてしまいましたが、「乙女座」の資質が強い方って、他者のために何かをしたい、と考えることができる、真面目な人が多いと思います。
自分を磨いて自己改善しよう、と言う意識が高い素敵な人が多いと感じます。
ええ、もちろんゴマを擦っているわけではないですよ・・・(笑)
不思議と私の周りには、昔から「乙女座」的な人が多いんですよねー。
そう言う方々の顔が、すぐにパッっと思い浮かぶくらい、私は仕事でもプライベートでも、リアルに助けられているんですね。
だから「12星座」の話を書こうと思った時に、最初に「乙女座」をピックアップしたのは、私の「乙女座」への愛と感謝のしるしです。
なんでそーなるの?
こうした傾向を持った「乙女座」の性質が強い人に、私が言えるのは、その「自己否定的な傾向」にも、「自分を過小評価してしまう傾向」にも、ちゃんと尊い意味があると言うことです。
人間の成長モデルに「12星座」を当てはめると、「乙女座」は他者と対等な人間関係(パートナーシップ)を結ぶ前に、自分を他人の目で見て自己点検する、と言うステップになっています。
これが出来ない人は、他者と本当の意味で、等身大の一対一の人間関係を築くことはできないんです。
共に生きるパートナーに出会うために、自分以外の誰かと本当の意味でつながるために、「乙女座」の学びが必要なんです。
現代社会に最も欠けているは、「乙女座」の成分だと、個人的には感じています。
みんな自分の話をあれこれしているんですけど、その実、会話が成り立っていない状態。
・・・というのは、SNSで可視化されてしまった私たちの社会の実像だと思います。
私たちが、「一人相撲のようなコミュニケーション」や、「独り言の延長のようなコミュニケーション」から抜け出すには、「乙女座」の学びが必要不可欠なんです。
自分の中の「乙女座」の性質を伸ばせずに、肥大化したエゴを持て余したまま、生涯を終えてしまう人もいると思うんです。
そういう自己完結的な生き方を選択してしまうと、自分以外の誰かと出会って、他者との関わりの中で自分を開いていくチャンスを、失ってしまうと思うんです。
詩的な言葉で表現するなら、そういう人って「鏡の中の世界」から出られずに、一生を終えてしまうわけです。
それって、とても哀しいことですよね。
若い頃ならいざ知らず、年齢を重ねると、自分で作ってしまった「エゴの殻」を、わざわざ外から破りに来てくれるような人って、滅多にいなくなると思うんです。
だから、自分で気づいて自ら変わるしかないんですけど、「自己改善」の回路が発達していないと、それが難しいわけですね。
そう言う意味で「乙女座」的な体験は、私たちが「鏡の中の世界」から外に出て、この地球上で真に他者と出会うために、大切なステップなんです。
時には運命に降参していいんです
・・・とはいえ、やっぱり「過ぎたるは及ばざるがごとし」なわけです。
過剰に自己否定したり、過剰に自己評価を下げてしまうことは、ある意味ではエゴイズムの発露なんです。
「私は自分のことが嫌いです」と、ことさらアピールする人は、過剰に自意識にとらわれている、とも言えるわけです。
バランスのとれた人格とは、陰にも陽にも偏らず、中庸(ちゅうよう)の状態を保てる人格です。
フラットな見方ができる意識状態、ということです。
対等に意見を交換する為には、お互いにポジティブすぎず、ネガティブすぎずと言うバランス感覚が大事なんです。
そう言う相手じゃないと、正直な話、会話したくならないでしょ?(笑)
そういう「中庸(ちゅうよう)が保てるバランスに人格を整えよう」なんて言うと、私の人格は生まれ持ったものだから「私は変われません!」と、言う人がいると思います。
ちょっとブッとんだ話をすると、人格と言うのも、あくまで「魂の乗り物」ですからね。
この地球にわざわざやってきた、あなたの魂が果たしたい使命や、成し遂げたいことの為に、積極的に調整するべきなんです。
愛車をメンテナンスするでしょ?
自分好みにカスタマイズする人もいるでしょ?
そう言う事です。(またしてもちょっと雑な説明かも・・・🙏笑)
自分に課したハードルが高すぎるがゆえに、等身大の自分を受容することが難しくて、苦しい思いをされている方は、そう言う意味で、少し調整が必要かも知れません。
自己改善のプロセスは尊いものですが、そこにハマり込んでしまって、幸せから自ら遠ざかってしまうのは、本末転倒ですからね。
自分に高いハードルを課すこと、自力でそれをなんとかしようとがんばること、それ自体は人間として称賛に値する行為です。
でも、無理なものは無理なんです。
時には白旗をあげて、運命に降参して、周囲に全部放り出してもいいんじゃないでしょうか?
「コラッ、なんて無責任なアドバイスをしているんだ!」と 怒られちゃいそうですが・・・(もちろん自己責任でお願いしますね🙏)。
意外となんとかなるものですし、あなたが「完璧主義」を手放した時、待ってましたとばかりに、運命の導きが始まって、状況が好転すると言うこともあると思います。
自分の限界を知ること。
自分の器から溢れたら、素直に手放すこと。
完璧じゃない自分を受け入れて、愛すること。
それができた時に、「乙女座」の学びは成就して、人は次のステップに進んでいけるのだと思います。
そして、完璧じゃない他人のことも一緒に赦(ゆる)せたなら、もうあなたの意識は次の段階に進んでいる、と言えると思います。

今回は、誰の中にもある「乙女座」の性質、その中でも特に「自己改善」と言うテーマに焦点を当てて、記事を書かせていただきました。
偉そうなことを書いて来ちゃいましたが・・・現実には私も、自分の中の「乙女座」の性質を、日々の生活の中で刺激され、反省を促される毎日です。
自分のエゴをちょうどいいサイズにして生きていくって、まー難しいわけです。
自分を自分で律していくって、本当に大変なことですね。
でも、そんなたゆまぬ自己改善の先には、本当の意味での他者との出会いが待っている。
今回、私がお伝えしたかったのは、このことなんです。
だいぶ長文になっちゃったんですけど、今回も最後まで読んでくれてありがとうー!
Thanks!