星読み絵描き

もとっちノート


あなたの蟹座へ贈る詩

ここ十数年の時代のムードは、星読みの目から見ると「山羊座」という星座が表していたんですよー、というお話しを、以前書かせていただきました。

「山羊座」という星座のテーマは、「I use (我、使役す)」です。

平成の後半から令和に向かう時代の流れを振り返ってみれば、そこには、否応なしに人が労働を通して、競争社会に駆り立てられていく、そういう姿が思い浮かびます。

グローバル化が進み、競争が激化して「勝ち組・負け組」なんて言葉が流布されたり。

その一方で、人情だったり精神性だったり、そういうお金にならない大切なものが、次第に窓ぎわに追いやられていった。

そういう時代だったと思うんです。

その時代を私たちはもう終えたんだよ、ということを以前書かせていただきました。

おそらくこのブログを読みにきてくれる方は、時代の変化を敏感に感じていて、ご自身もきっと「風の時代」の到来を感じ始めていると思います。

でもツイッターなんかを見ていると、だいぶ混沌としてますよね。

崩れていく古い時代の価値観と、新しい時代に向かおうとする衝動が、みんなの中でせめぎ合っている感じがします。

これこそ「夜明け前が一番暗い」というやつなのだと思うんですけど。

そう言う意味で、次の時代を生きるヒントを、今、まさにみんな探している所だと思うんです。

抑圧された感受性の解放

少し前の時代を思い返せば、もっと私たちの社会って「情感」を大事にしていたと思うんです。

四季の移り変わりを、食卓で味わい。

先祖伝来の行事を、季節ごとに催して。

月の満ち欠けに想いをはせて、詩歌をたしなみ。

・・・って言うのは、さすがにちょっと昭和的すぎるかもしれませんが、それでもそんなに遠い昔のことじゃない気がするんです。

芸術も同じで、映画やドラマ一つとっても、もっと人情にフォーカスしたものが多かった気がします。

多くを語ることなく、余白に漂う情感を楽しむ。

言葉にならない情緒に、想いを寄せる。

古い作品をあらためて鑑賞してみると、そういう人間の心に対する深く豊かな感受性が、一般に共有されていたことが分かります。

まーしかし、時代の移り変わりの中で、競争社会の価値観が黒船のごとく来航して、こうした私たちの自然な感受性を抑圧していったんだと思うんです。

この十数年続いた「山羊座」の時代は、それがピークを迎えた時代だったと思います。

この「山羊座」の時代に、押さえつけられていた大切なもの。

それを回復することが、次の時代を迎えるために、真っ先に必要なんじゃないかなーと私は思うんです。

その「押さえつけられていた大切なもの」は、星読み的に言うと「山羊座」の反対側の星座の中にあります。

そうです「蟹座」の中にあるんです。

蟹味噌です(笑)

あなたの中にもある蟹座

「蟹座」という星座のテーマは「I feel(我、感じる)」です。

心で感じる、ということ。

心身ともに落ち着ける環境を整えること。

自分や家族や友達との絆を大事にすること。

こういったことを「蟹座」は象徴しています。

これって、まさに安心の土台だと思うんです。

競争社会で一番脅かされてきたのは、人の心の安心だと思います。

おそらく蟹座の性質が強い人ほど、敏感な分だけ、苦しい時間を過ごされてきたんじゃないかな、と思います。

私たちの祖先は、農耕民族です。

自然の中で、競争ではなく協業して生きてきた人々です。

「和をもって尊しとする」という美学を、遥か昔から受け継いできています。

そんな人たちが、競争社会で椅子取りゲームをしたところで、そもそも能力を発揮できるわけがないんです。

狩猟民族の真似事をしても、土台がやっぱり違うんです。

何より似合ってないし、心が輝かないんです。それじゃあ。

ここ数年でみんなそのことに気がつき、目が覚めてきたと思うんですよね。

自分のルーツに立ち返り、それを大切にすること。

これも星読み的に言えば「蟹座」のテーマの一部です。

「蟹味噌」なかなか濃厚でしょ?(笑)

まさに今、私たちが新しい時代を迎えるにあたって、必要な心の土台はここにある気がするんです。

太陽星座「蟹座」の方だけでなく、誰の中にも「蟹座」の性質はあります。

今回は「あなたの中の蟹座にエールを贈る回」ということで、最後に詩をひとつ。

あなたの中にある「蟹座」を、ぜひ大事にしてくださいねー!



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