AIWOKA ISLAND STORY

アイオカ・アイランド・ストーリー あとがき

 

「もとっちさんの絵本を読んで、自分の目標や夢に向かって進んでいこうとする人の背中を押してくれるメッセージが、たくさんつまっていると感じたの。それはすごくわかったんだけど、じゃあ、自分のやりたい事や、夢が見つからない人はどうしたらいいの?って思ったの。どうしたらいいのかな?」

しばらく世間話をしていたところ、そのお客さまはおそらく本当に聞きたかった事を、思い切った感じで打ち明けてくださいました。

昨年末の、個展会場での出来事です。

その方は、学校の先生をされているとおっしゃっていました。だからこそ、なかなか表には言い出せない、心の内側を出してくださったんだな、という感じがありました。

その時は、絵本「心のままに」をおすすめさせていただいて、会話を終えたのですが、この時の会話は自分の胸に深く突き刺さりました。

正直、その時はうまく答えられなかったんです。

 

自分もまた、何年か前に、自分のやりたいことや、自分が何が好きなのかさえわからなくなってしまった苦しい時期があって、その時期に偶然出会った「絵」という表現方法を通じて、自分の心を取り戻していく体験をしました。

今の自分につながる要素の全ては、あの会話の中で出てきた「自分のやりたい事や、夢が見つからない」状態から、自分自身が快復していく過程にありました。

だから、それは自分にとっても大切なテーマだったし、今まで書いてきた詩や文章の中でも、自分なりに断片的に表現してきたことではあるのですが、一本の筋道を立てて、それを説明したりお話する準備がまだできていなかったことに、その時、自分の中でハッキリ気づいたんです。

それから、「自分の心を取り戻す方法」を、ひとつ作品として形にしたいと強く思う様になりました。とても大きなテーマですが、そのテーマに対する自分なりの今の答えを、つきつめて表現してみたいと思うようになりました。

考えれば、考えるほど、それは一編の詩では描ききれないし、詩画集という今まで制作してきた絵本の作り方では、描ききれないなと思いました。

方法論としても意味があるものを描きたい、でも堅苦しくない、それを受け取ってくださる方にとって、これから先に進んでいくためのプレゼントになるようなカタチで制作したいと考えて、最終的に「物語」という形式にたどり着きました。

 

そして、出来上がったのが「AIWOKA ISLAND STORY(アイオカ アイランド ストーリー)」です。

今まで公開してこなかったのですが、自分は沖縄を生活拠点にしています。

東京や関西圏での個展が今まで多かったのと、webでの活動を主体にしているので、たぶんイメージはまだあまりないと思うのですが、実は沖縄から飛行機に乗って、全国に個展を持っていく旅をしてきました。

あえて今この事をここでお伝えするのは、この物語が沖縄の自然にインスピレーションを得て、制作した物語でもあるからです。

星の形をした島「AIWOKA ISLAND」は、自分が住んでいる島、沖縄をイメージしています。

「AIWOKA ISLAND STORY」は、自分の心を見失って、どう生きて行っていいのか分からなくなってしまっていた数年前の自分が、いまの「魂の仕事」である絵と出会って、絵描きの「motocchi」になるまでにあった、個人的な心の中で起こった出来事を、寓話にして表現したストーリーになっています。

AIWOKA ISLAND の住人として登場してくるキャラクターたちは、それぞれ心理的な課題を、乗り越えるための手助けをしてくれたり、ヒントを与えてくれたりする存在として描きました。

森の中に住んでいる小さなかいじゅう「ちっとも」は、自分の内側にある素直な気持ち(悲しかったことや、怒りの気持ちも含めて)に耳を傾けることの大切さを表現しています。

草原の番人のルンタッタは、人生の恵みを遠慮せずに受け取ることを教えてくれる存在です。それは人と人とのつながりもそうですし、自然の恵みもそうですし、人生という時間も、遠慮せずに受け取っていい恵みのひとつです。

ビーチの気ままな猫のゴロタは、心を開いて、時には偶然の神さまに身をゆだねることの大切さを表現しています。それは、別の言い方をすると、必然という糸で導かれるための方法でもあります。

そして物語のラストで、伝説の虹色の鳥「バード」は、未来の自分からのメッセージを運んできます。「答えは自分で決めていいんだよ」というメッセージです。

 

ぜひ詳細は、物語を読んで心で感じていただきたいのですが、これはそれぞれのキャラクターが生まれてくる時に、自分の心の中で経験した学びを、物語の場面として描いたものになっています。

「ちっとも」も「ルンタッタ」も「ゴロタ」も「バード」も、自分の中で、それぞれ心理的な葛藤がクリアされていく過程で生まれてきたキャラクターなんです。

だから、キャラクターたちを描くことは、今から振り返ったら、自分にとって心を取り戻して快復していくための、セラピーでもあったのだと思います。

自分の心を取り戻して、もう一度人生を生き直すために必要なものを、この物語の中に描き出したつもりです。

個人的な体験を元にした物語ですが、きっとあの頃の自分のように、自分のやりたい事や夢がわからなくなってしまっていたり、前に向かって一歩踏み出す事ができなくなってしまっている人の、背中を押したり自分の心を取り戻すヒントにきっとなってくれる作品だと思っています。

ブログでの公開ですが、絵本をイメージしてできるだけ読みやすくページを構成して見ました。

もし気に入ったら、友だちや大切な人に広めてくださったら、とてもとても嬉しいです。

自分の心を取り戻すための方法を寓話にして描いたこの物語を、必要としてくださるたくさんの人の下に届けられたらと、願っています。

 

すごく長くなっちゃったんですけど、これからこの物語を全国の心のカタチが似ている仲間たちのもとに届けるために、旅をしていく予定です。

生まれたばかりの、AIWOKA ISLAND STORYをよろしくです!

(↑をクリックすると第一章からお読みいただけます)

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